- 本社:
- 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14
- 事業内容:
- 医薬品・食品の製造及び販売
前立腺肥大の治療剤や頻尿の治療薬など、泌尿器系疾患の医薬品で高い評価を受ける日本新薬。創薬研究所では、新薬の製品化をめざして新規化合物の合成、薬効・薬理研究、薬物動態研究、薬剤研究など、さまざまな基礎研究を行っている。
『SSSマスター』を導入しているのは、そんな創薬研究所の中にある安全性研究部。動物や細胞を使った実験を通じて、新薬候補の化合物の安全性を検証する専門の部署だ。
「安全性研究部では、試験の信頼性を担保するために厚生労働省が定めたGLP(Good Laboratory Practice)に従って、各種の試験や実験を行っています。GLPでは、実験に用いる化合物についても、保管する冷蔵庫や冷凍庫の温度を常に監視し、異常時には素早い対応が求められます。そこで安全性研究部では、これまで人間が目視で行っていた冷蔵庫内の温度測定をセンサを使ってリアルタイムで行い、庫内温度が設定値をオーバーするような場合には警報を発してすみやかな対処が行える体制を構築しようと、十数台ある冷蔵庫の温度管理を一元的に行えるシステムの導入を検討しました。」

「温度管理が自動化されたことで研究員は本来業務に集中できるようになりました」

「十数台の冷蔵庫の庫内温度を『SSSマスター』で一括管理しています」

「営業の方の素早い対応にはいつも感謝しています」(写真左は代理店 株式会社増田医科器械の森下さん)
導入にあたっては、いくつか候補となる製品をあげ、社内で慎重に議論を重ねた。そんな中で最終的に『SSSマスター』を選択したのは、導入に要する時間とコストの負担を大幅に減らすことができるからだという。
「サンプルを保管する冷蔵庫の温度をリアルタイムで管理するには、温度を測定するセンサの情報をデータ管理用のコンピュータに送らなければなりません。その際、他社のシステムだとデータ送信用の回線を新たに敷設する必要があるのに対して、『SSSマスター』は既設の社内LANを利用でき、大がかりな工事をする必要がない分、運用開始までの期間を短縮でき、全体の導入コストも抑えられる点を評価して選びました。」
特に創薬研究所は、敷地内に複数の建物があり、新たに回線を敷設するとなると、それらの建物を相互に結ぶために、かなり大がかりな工事が必要になる。それを回避できたことの意味は大きいという。
「導入にあたっての作業といえば、データ管理用コンピュータを設置して冷蔵庫に接続するための装置を取り付けるだけ。もちろん、システムが期待通りの結果をもたらすかどうかを検証するバリデーションの時間は必要ですが、大がかりな工事を実施することを思えば、負担は最小限で済ませられます。」
『SSSマスター』が選ばれた理由は、それだけではない。100%の顧客満足をめざす福島工業の柔軟な対応も、評価の対象になったと稲垣氏はいう。
「例えば測定した温度データは、安全性を裏付ける貴重なデータとして、これから20年先、30年先まで大切に保管し、また、利用できるデータでなければなりません。そのため、汎用性の高いフォーマットで保存できるようにしたいという要望を出したところ、社内でいろいろと検討を加え、対応いただきました。これで、システムが更新された時やデータを展開するパソコン環境などを刷新した場合でも、過去データに迅速にアクセスし、活用が可能となります。こうして私たちが求めていた要件はすべて満たされ、納得いく結果が得られたと思っています。」
こうして導入された『SSSマスター』は、運用開始から2年あまり、大きな障害もなく順調に稼働を続けている。
「福島工業さんは、業務用冷蔵庫の専門メーカーとしての豊富な知識やノウハウをお持ちです。それを生かしたアドバイスもいただき、導入も安心して任せることが出来ました。例えば冷蔵庫のどこにセンサを取り付ければ良いかや、より品温に近い温度計測をする為の対応など。そんな時、冷気の循環するサイクルを知り尽くしておられるから問題解決が早い。もしこれが他社のシステムなら、導入が順調に運んだかどうか。その点では,冷蔵保存の専門家である福島工業さんにお任せして、本当に良かったと思っています。」
これからも必要な助言・提言を
福島工業さんは、営業の方もサービスの方も、すぐに対応していただけるので、サポートの点でも満足しています。サービスの方には、年に一度の定期点検で来ていただく程度。『SSSマスター』の運用が始まって2年あまり、サービスの方にきていただかなければならないような重大な障害はまだ一度もありません。試験の一層の信頼向上や業務効率化に向け、これからも積極的なご提案やアドバイスをいただきたいですね。今後の要望としては、データ管理専用のDBサーバを設け、グラフ出力などのシステム操作とは別にしたり、使っていない冷蔵庫のデータ収集だけを一時中断するような機能が追加されればと思っています。安全安心に向けた取り組みに終わりは無いと思っています。」

